どうも。
うたたねこです。

3日間お休みをしてしまってすいません。7月の下旬、いわゆる夏休みが始まるまでは仕事の方が忙しいので、1日おきくらいの更新になる予定です。ご了承ください。

さて、今日は珍しく臨書作品の紹介です。臨書作品は墨象作品以上に需要が薄いかとは思いますが、せっかく書いたので紹介させてください。

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今日臨書したのは王羲之が書いた手紙である「十七帖」。使用したのは「書道技法講座」という本です。昔たまたま古本屋で見つけて買いました。

ここでこの古典に関する歴史を語れると格好良いのですが…残念ながらうたたねこは歴史が苦手なので省略します。日本の歴史も分からないのに、いわんや中国の歴史をや…。

本の最初には十七帖に関する解説が書かれています。でもほとんどは技法に関する解説だったので、私でも理解できました。そんな中で特に心に残った部分を要約して紹介します。

 今の私たちの生活から言えば、王羲之が書道に使用した道具は、全て私たちの想像もつかないような原始的なものであったに違いない。
 それなのに私たちは、王羲之の一歩や半歩も前に出ることが出来ないどころか、その真似事さえ出来ないのはどういうことだろうか。

…いやぁ耳が痛いですね。確かに現代の私たちが使っている道具は、王羲之の時代からすれば超高級品ということになるでしょう。

字典や本も充実しています。またパソコンやスマートフォンの普及によって、書道の資料を集めるのも簡単になりました。

それなのに昔々のはるか昔、まだ道具も情報も乏しい中でこれだけの作品が書けるわけですから…。上手く書けないのは、単純に私の努力が足りないということですね。

話が長くなってしまいましたが、そろそろ臨書作品の紹介に移ります。墨象作品と違って意味のある文章なので、何と書いているかも併せて書いておきますね。参考にして下さい。

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十七日先
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書郗司馬
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未去卽日
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得足下書
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爲慰先書
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以具示復
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數字

まとめると「十七日先書。郗司馬未去。卽日得足下書爲慰。先書以具示。復數字。」となり、これで一通の手紙の内容だそうです。

書道教室でもらうお手本は、もちろん手本用に書いたものですよね。でもこの十七帖は普通に書いた手紙の文字です。王羲之本人にしてみれば、少し恥ずかしいかもしれませんね。

話は戻りますが、先ほど道具の話を少ししました。私ももちろん王羲之よりも良い筆を使っているわけで…。今日はそんな私の筆を最後に紹介しようと思います。

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私が半紙書きの時にメインで使っているのがこちらの筆。弘法は筆を選びませんが、うたたねこは筆を選びまくります。もう古い筆ですが、この筆でないとなかなか上手く書けません。

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仿古堂の筆で名前は「玄玅」。毛は少し固めで、何かに特化はしていませんがオールマイティーに使うことが出来ます。ちなみに値段は確か5000円くらいでした。

決して高価な筆ではありません。でもこれだけ使いやすいのですから、必ずしも安い筆が使いにくいという訳ではないのですね。道具は出会いです。

では。次の更新は7月4日の予定です。




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