どうも。
うたたねこです。

以前にも紹介したことがあるかもしれませんが、墨象作品を書くときは墨は使いません。ネオカラーという絵具を使っています。

neocolor

ネオカラーは写真のように、いつも缶でまとめて購入。1缶に5袋入っていて、大体同量の水で溶いて使っています。大きな作品であれば、1回でだいたい1袋がなくなりますね。

ブログ用の作品を家で書くときもこのネオカラーを使用。この場合はかなり余るので、その分はペットボトルに入れて保存しています。

ずっと放っておくと固まってしまうらしいので、1日に1度くらいは振っておかなければいけません。でも忘れたとしても、意外と固まらないので助かっています。

ネオカラーの利点は2つ。1つ目は書いたときに裏まで絵具が染みないことです。結構思いっ切り筆を叩きつけても染みてきません。下敷きが汚れないので助かります。

もう1つは乾くのが早いこと。最近は墨飛沫も飛ばすのでかなり絵具の量は多めで書きますが、1時間ほどでほとんど乾きますね。これが墨だとすごく時間がかかります。

展覧会に出す作品を書くときは近くの公民館を借りるので、乾くまでの時間が少なくて済むのは大きな利点。加えて黒色も綺麗です。

なぜ急にこんな話をしたのかというと、今日の作品を墨で書いたからです。別の作品を書いたときの墨が余って勿体なかったので…。それではまずは今日の題材から。

今日の題材は…


119d_haruka

題材は漢字の「遙」。書体は草書です。草書の中でも崩し方が激しい書体を選んだので、知らないと読むことはまず出来ませんね。

「遙」は「遥」の略字体で、部首のしんにょうが「二点しんにょう」なのです。今回調べるまで知りませんでした…。

今日はせっかく墨を使ったので、ちょっと水を多めにして淡い感じの作品を目指しました。それでは今日の作品です。

墨象No.119「墨象シミュラクラ」


119b_haruka

余白の大きさと墨色の淡さによって、かなりあっさりした作品になったかと思います。あとこれは意識して書いたわけではなかったのですが…顔に見えますね。

そんな訳で作品のタイトルは「墨象シミュラクラ」。「シミュラクラ」とは「シミュラクラ現象」のことで、3つの点を見ると顔に見えるという脳の働きです。

上から「目・鼻・口」と見える方もいれば、「眉毛・目・鼻・口」と見える方もいるでしょう。ちなみに私は後者でした。

こういう見え方というのは、1度そう見えると別の見方をするのは難しくなります。私もこの作品はもうピエロの顔にしか見えなくなりました。

最後に、昨日の記事でも書きましたが次回からはちょっと雰囲気の違う作品を書く予定。展覧会にあった作品がよく分からなかったので、私もよく分からない作品を書いてみようという試みです。

では。次の更新は3月2日の予定です。




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