どうも。
うたたねこです。

平年より約3週間遅れで、関西が梅雨に入りました。また水不足からの野菜の値段高騰という流れになるのでしょうか。そして梅雨が明ければ本格的な夏がやってきます。

毎年言っていますが、うたたねこは夏がとにかく苦手。ただでさえ暑くて体力が奪われるのに、展覧会が2つあって仕事も普段より忙しいという…。今年も頑張りましょう。

閑話休題。今日は少し前に書いた墨象作品の紹介記事の続きです。今回の一連の紹介が終わったら、本格的に展覧会モードに入らなくてはいけませんね。それではまずは今日の題材から。

今日の題材は…


No.222d_shiro[5]

題材は引き続き漢字の「城」。書体は篆書です。見ての通り、とにかく画数の多い書体ですね。総画数は約28画。身近な28画の漢字はというと…どうやらないようですね。

左側は城郭を上から見た平面形で、その南北の部分に物見やぐらがある形を表しています。お城をそのまま漢字にしてしまったわけですね。何とも大胆な漢字です。

そして右側の「成」はお祓いのために飾りを付けた戈(ほこ)を表しており、そこから「祓い清められた城壁」や「城壁の中の城」を表すのだとか。お城は聖なるものだということでしょうか。

漢字の意味を調べた上で、まずは城壁である「回」の部分を中心として草稿を練りました。なのですが…これがなかなか上手くいきません。さすがに画数が多すぎたのかもしれませんね…。

それでも何とか3つの作品が完成。全て段ボールを使い、カクカクした感じの作品に仕上がりました。前回同様、好きな作品を探してみてください。それでは今日の作品です。

墨象No.221「カクカク花城」


No.221_shiro[4]

1枚目のタイトルは「カクカク花城」。今回は3枚ともカクカクした作品なので、タイトルは全て「カクカク○○城」としました。見た目が「一輪の花」っぽいので「花城」です。

造形は題材の書体の左右に並んでいるパーツを、上下に並べて上のパーツを中心としたもの。頭でっかちにはなりますが、上下でかなり大きさに差を付けてみました。

題材のところで言った通り「回」の部分を中心に…したはずだったのですが、仕上がってみるとそんな感じでもありませんね。もはやどこが「回」なのか自分でも分かりません。

作品にメリハリがつくかと思って加えた、左右の太い曲線が上手く機能しなかったようです。でもこの線のおかげで花っぽい見た目になったので、結果オーライとしておきましょう。

とはいえ前回の作品同様、やはり下の余白が寂しすぎるかもしれません。すっきりとした余白があるのはうたたねこ的に新しい挑戦としてありなのですが…もう一考必要ですね。

墨象No.222「カクカク舞踏城」


No.222_shiro[5]

2枚目のタイトルは「カクカク舞踏城」。1枚目の作品は「一輪の花」に見えましたが、2枚目は「踊っている人」に見えたので「舞踏城」です。

もっと具体的に言うと、「帽子を被った小太りのオジサンがキレッキレのダンスを踊っている姿」に見えました。そう言われると、本当に踊っているオジサンに見えてきませんか?

こちらも作品の造形自体は1枚目と同じ。ただこちらの作品の方が、「回」を中心としているのが分かりやすいかと思います。オジサンの体が「回」の部分ですね。

作品の中心を上手く表現できたのはよかったのですが、中心が大きすぎて少しまとまりがなかったかもしれません。段ボールを使ったが故の細い線が裏目に出ました。

でも個人的には、結構好きな作品です。墨象作品初心者の方からすると、この作品のような「何かに見える作品」の方が取っ付きやすいかもしれませんね。

墨象No.223「カクカク長城」


No.223_shiro[6]

本日のトリを飾る3枚目のタイトルは「カクカク長城」。「横長のお城」=「万里の長城」ということで「長城」としました。ここに来て急にタイトルが適当に…。

この作品もコンセプトは上の2作品と同じで、「回」を中心とした作品です。ただ「回」の中の「口」を思いっ切り外にはみ出させたので、このような造形になりました。

造形は面白いのですが、2つの「口」の線質が同じようなものになってしまったのは惜しかったですね。もう少し線質や線の太さに変化を付ければよかったです。

左上の物見やぐらは、今日の作品の中では最も物見やぐらっぽく書けました。そう考えると、城の平面形ではなく横から見たようにも見えてきますね。あなたにはどのように見えたでしょうか?

この作品も余白が多めですが、上のオジサンと比べると特に右上の余白が活きていない気がします。墨飛沫…というよりは造形にもう一工夫すればよくなるかもしれません。

では。次の更新は6月29日の予定です。




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