どうも。
うたたねこです。


待ちに待った一番くじが始まりました。とりあえず近所のローソンや古本市場を様子見。あまりたくさんは買えないので、ベストなタイミングで勝負に挑みたいところです。

ということで紹介できるグッズもないので、今日も引き続き墨象作品を紹介。同じ題材で似たようなコンセプトの作品が2枚あるので、それを紹介します。それではまずは今日の題材から。

今日の題材は…


ss219_1-1
ss219_1-3

今日の題材は漢字の「最」。書体は1枚目が隷書、2枚目が篆書です。どちらも漢字の形をコンセプトにして草稿を考えました。今日も一応草稿をまとめた記事のリンクを載せておきます。

 

作品の主役はどちらも「宀」。部首としてはもちろん「うかんむり」ですが、これ単体だと「ベン」と読みます。「屋根」や「屋根に覆われた家」という意味なのだとか。

1枚目の作品は、コンセプトの時点では造形のみしか決まっていませんでした。このまま全て細い線だとさすがにインパクトに欠けます。そこで「宀」を中心として太い線にすることに。

2枚目の作品は条幅サイズで考えていましたが、最終的に正方形サイズで仕上げました。前回の記事でもお話ししましたが、やはり条幅サイズは墨象作品にとっては扱いが難しいです。

こちらは草稿の時点で「宀」を中心にすることが決定していました。力強い線の「宀」に「取」がぶら下がっているイメージです。上下のパーツのサイズ差がポイント。

同じ題材で同じコンセプト、ついでに同じサイズの紙の2枚の作品。それでも全く別のものに仕上がるのが墨象の面白いところですね。それでは今日の作品です。

墨象No.238「軽やかに重い」


No.238_sai[1]

1枚目の作品のタイトルは「軽やかに重い」。「宀」を中心にして太い線にすると言いましたが、太い線は太い線でも軽やかで動きのある太い線です。…一体何回「太い線」と言うのでしょうか(笑)

中でもポイントとなっているのが「宀」の3画目。ここは普通に漢字を書く時でも強くなる部分ですね。それ故にとても自然な感じの作品に仕上がっていると思います。

線自体は格好良く書けましたが、配置が右上に寄ってしまったことで墨飛沫をあまり飛ばせなかったのが惜しいところ。全体的に少し左に寄せるとよかったかもしれません。

下のパーツは…まぁこんなところでしょうか。こういった線が多い部分は、その場の判断で線の向きや太さが変わります。最後の線は草稿通り真っ直ぐの方がよかったのか否か…。

墨象No.239「重苦しく重い」


No.239_sai[2]

2枚目の作品のタイトルは「重苦しく重い」。見ての通り、主役である「宀」をこれでもかと太い線で書きました。そこに動きはあまりないのでこのタイトルです。

下のパーツは逆にこれでもかとシャープな線で書きました。上下の対比が面白い作品です。「宀」に「取」がぶら下がっている感じに見えているでしょうか?

紙のサイズは変わりましたが、基本的には草稿通りの仕上がりになったかなと…。もし条幅サイズにこれを書くのであれば、かなりの技術を要します。今の私に書ける…かなぁ。

あと、この作品は落款の位置が難しいですね。選択肢としては①「又」のすぐ右、②右下の余白の中、③「宀」のすぐ近くの3つがありました。せっかくなのでたまには解説しておきます。

①が恐らく最も無難な位置。何も考えなければここになります。ただ今回はこの位置に押すと、上の「宀」の勢いを止めてしまうことになるのでやめておきました。

②だとちょっと広すぎた余白を締めてくれる役割になります。この作品は下の余白に墨飛沫がほぼ飛んでいないので悪くはありません。でも失敗すると落款が作品から浮いてしまうことに…。

そんな訳で③の位置に決めました。あまり見ない配置ですが、中心となるパーツと寄り添っていて良いのではないでしょうか。落款の位置が自由なことも、墨象作品ならではですね。

では。次の更新は9月12日の予定です。




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